2014年12月28日日曜日

金禅寺

大応山金禅寺は豊中市にある黄檗宗の寺である。もとは金寺の支院で、これも村重の乱の兵火で消失したが、1682(天和2)年に黄檗宗の鉄眼上人により再建され、黄檗宗総本山万福寺の末寺となった。金禅寺の本道右前には、三重宝篋印塔がある。書こう眼精で、現在失われている相輪の部分をあわせて、6個の部材から出来ており、傘が3重になった珍しい形式である。基礎の1面には刻銘があり、「貞和五(1349)年」の年号が記されている。この年号は南北朝時代の北朝年号で、南朝の年号の正平4年にあたる。本尊は木造釈迦三尊坐像だが、このほか木造11面観音立像がある。木造11面観音立像は、本堂中央の厨子の内部に、秘仏として安置されている(非公開)。像高145.8㎝で、ヒノキの寄木造である。また、胎内の左太股の辺りに、鎌倉時代末期の年号である「正安2(1300)年」の墨書がある。





所在地:大阪府豊中市本町5-3-64

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