2017年6月1日木曜日

池田山古墳

旧塚口字山廻(現塚口本町6丁目)にかつて存在した西南面する全長約71mの前方後円墳。出土遺物から4世紀後半の前期古墳と推定される。1920年代には周辺に20余基の古墳群が遺存していたという。当古墳は1912年(大正元)・1919年・1938年(昭和13)の3度にわたる土取り工事で完全に消滅した。断片的な記録からは、後円部中央の表土下2.5m付近に切り石を積んだ石槨〔せっかく〕をもつ竪穴式石槨墳と推定される。同時期の古墳例からすれば、石槨内に朱塗りの割竹形木棺を内蔵していたと考えられる。径19cmの画像鏡、径14.7cmの平縁式鏡、直刀、鉄鏃、埴輪などが出土したらしいが所在不明。現存する内行花文鏡片は推定径20cm、白銅製の後漢形式で、七弧文四葉座鈕であるとすれば発見例はきわめて少ない。土師器小壺1点も現存している。
所在地:兵庫県尼崎市塚口本町6丁目(消滅)

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